子どもがご飯を食べないときどうする?保育士が伝える「食べたくなる」7つの工夫

「せっかく作ったご飯をほとんど食べてくれない」
「どうしたらもう少し食べてくれるの?」

子どもの食事について、こんなふうに悩んでいるパパやママは多いのではないでしょうか。

食事は毎日のことなので、好き嫌いや食べムラがあるとちゃんと栄養が摂れているのかな?と心配になることもありますよね。

保育園でたくさんの子どもたちの食事の様子を見てきましたが、子どもたちの食べる量や食材の好み、そして食事に集中できる時間などには本当に個人差があります。

ですが、子どもが「食べてみようかな」と思えるよう声掛けを行ったり環境を整えたりすることで、少しずつ食べる量が増えたり、苦手な食材も食べてみようと口にしたりと改善していく姿もたくさん見ることができました。

今回は、保育の現場や子育ての中で私が大切にしてきた、「食べたくなる」ための工夫をご紹介します!

目次

まずは「お腹が空く生活」をつくる

食べたくなるための工夫というと食卓ばかりに目が向きがちですが、実は食事が始まる前から「食べる準備」は始まっています。

 外で遊んだり、体をたくさん動かしたりする。
 食事やおやつの時間をある程度決めておく。
 食事の時間に自然とお腹が空いているよう環境を整える。

そんな生活リズムをつくることは、シンプルですが大切なことです。

「どうしたら食べてくれるかな?」と考える前に、「食事の時間にお腹が空く生活になっているかな?」と振り返ってみるのも一つの方法です。

大人が笑顔で「おいしいね」と食べる

子どもに食べてもらうために、「これ、おいしいよ」「ひと口食べてみて」と一生懸命すすめたくなるのですが、普段から大人の姿をとてもよく見ている子どもたち。

パパやママが同じものを食べながら「これ、おいしいね」と笑っているのを見ると、それだけで食べ物に興味を持つことがあります。

お時間がある時は、ぜひ子どもたちと同じ時間に食卓に着いてみてください。
大人も子どもと同じ空間で食事を楽しむことで、子どもの「もっと食べたい!」という気持ちを引き出しやすくなります。

食卓を「楽しくない場所」にしない

一生懸命作った食事を食べてもらえないと、大人も焦ってしまったり、悲しくなったりしますよね。

ですが、
「ちゃんと食べて」
「あとひと口!」
そんな言葉が続いてしまうと、子どもにとって食事の時間そのものが苦痛になってしまうこともあります。

一回の食事ですべての栄養を摂ろうとしなくても大丈夫です。食べた量だけではなく、「今日も楽しく食事ができた」という時間も大切にしたいですね。

食材の形や大きさを変えてみる

「うちの子は野菜が嫌い」
と思っていても、実は味ではなく、形や食感が苦手なこともあります。

たとえば葉物野菜なら、小さめに刻んでみる。単品では食べなくても、汁物の具にすると食べてくれることもあります。
ご飯なら、小さなおにぎりにして手で持てるようにしてみるのも良いですね。

同じ食材でも、切り方や大きさ、硬さ、調理方法を少し変えるだけで反応が変わることがあります。

「嫌いなんだな」と決めてしまう前に、子どもが食べやすい形を探してみるのもおすすめです!

自分で食べられる工夫をする

小さな子どもにとって、自分で食べること自体が楽しい経験になります。
手で持ちやすい大きさにしたり、ひと口で食べやすい形にしたりすると、自分から手を伸ばすこともあります。

また、プレートに盛り付け、子どもが好きなものから好きな順番で食べられるようにするのも一つの方法です。

「まずご飯」
「次は野菜ね」

と大人が全部決めてしまうより、自分で選べる余白をつくってあげると、好きなものを全部食べたあとに、隣の食材にも「食べてみようかな」と手を伸ばすこともあります。

食事に集中できなくなったら一度終わりにする

子どもにとって、長い時間ずっと食事に集中するのは難しいものです。
遊び始めたり席を立ったりしてもう食事に気持ちが向いていないようなら、20~30分を目安に「ごちそうさま」をすると良い場合もあります。

食べる量が少ないと、できるだけたくさん食べてほしいという思いから、

「パンなら食べる?」
「じゃあバナナは?」

と、好きなものを出したくなってしまいます。

ですが、ご飯を食べなかった場合にその後好きなものが次々に出てくることが続いてしまうと、「食事を食べなくても、あとで好きなものが出てくる」という流れが習慣になってしまうこともあります。

今は食事をする時間。おやつを食べるのは、おやつの時間。

そんなふうに、子どもたちにも分かりやすいリズムをつくってあげられると良いですね。

※子どもが食べる量や成長には個人差があります。発育や栄養面が心配な場合は食事量を無理に調整せず、かかりつけ医や地域の保健センターなど、専門家にも相談してみてくださいね。

小さい頃から、いろいろな食材に出会う

子どもの食事は、できるだけ素材そのものの味を感じられるよう、薄味を心がけることも大切だと思っています。

野菜の甘さや、お米の味。おだしの香り。

日頃から無理のない範囲で、いろいろな食材や味、香り、食感に触れる経験を重ねていけると良いですね。

食材との出会いは、これからも日々続いていきます。

スーパーで一緒に野菜を見る。
調理しているところを見る。
レタスをちぎる。
人参を触ってみる。
ごぼうの匂いを嗅いでみる。


こうした経験も、食育のひとつです。

それでも、食べない日はあります

乳幼児期の子どもの好みは本当にさまざまで、成長に伴い変化していくこともあります。
昨日まで大好きだったものでも、突然食べなくなることもある。
だから、一食一食で結果を出そうとしなくても大丈夫です。

大切にしたいのは、「食べて」と言い続けることより、子どもが食事の時間そのものを嫌いにならないこと。

お腹が空いて食卓に座り、大好きな人と一緒に「おいしいね」とご飯を食べる。
そんな毎日の積み重ねで、少しずつ「食べてみよう」という気持ちにつながっていくと良いですね。

そして、
「いろいろ工夫しているけれど、もう毎日の食事作りに疲れた……」
そんな時は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
→ 【子どもがご飯を食べない…もう疲れた。保育士が伝えたい「毎日手作りじゃなくていい」理由】

食事は毎日のことだからこそ、子どもだけでなく、準備をする大人も無理なく続けていくことが大切です。

今日食べなかったものも、いつか食べられるようになる日がくるかもしれません。
家族みんなが笑顔で「ごちそうさま」と言えるような食卓を、少しずつつくっていけたらいいですね。

参考:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」

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